「2時間で鬱を治す鼻スプレー」はどうなった??

2011年のとある記事より(情報の出どころ等の詳細は記録するのを怠ってしまいました。)

トレス社会と言われる現代、鬱(うつ)病を発症する人も少なくなく、その治療も長い道のりであることが多い。ところが鼻にシュッとスプレーして数時間待つだけで、鬱や不安障害を解消できるようになるかも知れないという。

現在使用されている一般的な抗うつ剤は効き目が出るのに早くても数日、中には8週間ほどかかるものもあるのに対し、このスプレーはわずか2時間で効力を現す。実用化されれば多くの人を救うことになりそうだ。

実験を行っているニューヨークのマウントサイナイ医科大学によると、スプレーには神経ペプチドと呼ばれる脳内化学物質が含有されている。神経ペプチド、特に神経ペプチドY という神経伝達物質は、脳が人の行動と気分を調節するのに関わっており、気分を司るノルエピネフリン(ノルアドレナリン→神経を興奮させる神経伝達物質。交感神経との関係が深く、アドレナリンとともに心拍数や血圧、血糖値を調節し、不安や恐怖、覚醒(かくせい)、集中、記憶、積極性、痛みを無感にする働きがあり、特にストレス時に分泌され、闘争あるいは逃避反応を生じ、血圧や心拍数を高める作用がある。脂肪からエネルギーを放出、筋肉の素早さを増加させる。)というホルモンと神経繊維内で並走すると考えられている。これまでにストレスが脳内ペプチドの放出に関わっていることはわかっていた。

加えて最近のミシガン大学の研究により、神経ペプチドレベルが低い人は鬱病になりやすいということが解明された。脳に有害な物質が入り込むのを防ぐために血液と脳の間にはバリアがあり、分子の大きい神経ペプチドYを血液中から脳内へ送り込むのは難しい。

しかし匂いを感知する神経は中枢神経系へ直接繋がっているため、鼻への噴射でそれが可能になるのだ。現代社会では女性の25%、男性の10%が、治療を必要とするレベルの鬱症状を経験すると言われている。PTSD(心的外傷後ストレス障害)などの治療に有効となる可能性もあり、鼻スプレーの需要は伸びそうだ。今後の開発に期待したい。」

臭神経は脳内ホルモン分泌に関与する中枢神経系に、脳関門という関所を通さずダイレクトに刺激できる場所ではありますが、あまりにも中枢神経に直接的に影響するために、「神経の可塑性」によるシナプス内のレセプターの変性という副作用による危険性などはどうなんでしょうかと思い疑問を残した研究報告でしたが、この研究はどうなったのでしょうか?

個人的に気になります。

(神経の可塑性)

「神経系は外界の刺激などによって常に機能的、構造的な変化を起こしており、この性質を一般に“可塑性と呼んでいる。神経の可塑性は大きく3つに分けられる。

1つ目は脳が発生していく時や発達していく段階にみられる可塑性。

2つ目は老化や障害を受けた時などに神経の機能単位が消失するが、それが補填・回復されていく場合。

3つ目は記憶や学習などの高次の神経機能が営まれるための基盤となっているシナプスの可塑性(synaptic plasticity)である。特に神経科学にとっては3つ目が重要で、その機構についても徐々に明らかにされている。

記憶には、短期記憶と長期記憶があるが、短期記憶は主にシナプスでの伝達効率の変化により、長期記憶はシナプス結合の数や形態の変化により達せられると考えられる。」

要約すると、神経(シナプス内受容器)は外部刺激によってダイナミックに増減するという働きがあるということです。

うつ病の薬(SSRIなど)による薬害の報告が頻繁にあるようですが、これなどは神経シナプス間隙にある受容器の「可塑性の働きへの悪影響」に起因するのではないかと疑われているようです。

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