アトピー性皮膚炎児の母、11年間睡眠不足

JAMA誌オンライン版2019320日号掲載の報告。

アトピー性皮膚炎(AD)児の両親に睡眠障害が多いことは、これまでの小規模な診療所ベースのデータから示唆されていたが、長期にわたる集団ベース研究はほとんどなかった。

先日、本サイトで紹介した、ADと睡眠の質に関するエビデンス報告を行った研究グループ (米国・カリフォルニア大学のFaustine D. Ramirez氏ら)が、AD児の母親の睡眠障害に関する解析報告を発表。その結果、AD児の母親は11年間ずっと入眠困難、睡眠不足、日中の疲労を訴えていることが示された。

ただし、児の睡眠障害が母親の睡眠を妨害しているかどうかの詳細な関連性は不明であった。著者は「子どもの幸福と発達には、両親の身体的・精神的健全さの影響を強く受ける。さらなる研究で、どのような機序により睡眠障害が生じているのかを明らかにしなければならない」と述べ、「AD児のケアにおいて、医師は母親の睡眠障害や介護者の疲労についても考慮する必要がある」とまとめている。

 研究グループは、英国の出生コホートを用いた縦断研究からAD児と非AD児それぞれの母親の長期にわたる睡眠障害を比較。これらの障害が、児の疾患重症度や睡眠障害と関連しているかを調査した。

英国・エイボン州に在住で、199141日~19921231日に出産が予定されていた全妊婦を対象とした、現在進行中のコホート研究「Avon Longitudinal Study of Parents and Children」のデータを用いて解析した。

 本コホート研究の2次解析である本解析は、20179月~20189月に行われた。母と児のペアに対し、児が生後6ヵ月~11歳までフォローアップを行い、児のADの活動性や重症度の経時的変化を測定した。母親には、複数時点で繰り返し睡眠評価について自己申告してもらい、その結果を測定した。

 主要評価項目は、母親の一晩の睡眠時間(6時間未満vs.6時間以上)、入眠困難、早朝早期覚醒、睡眠不足、日中の疲労についての経時的変化とした。

 主な結果は以下のとおり。

13,988組の母と児が、児の誕生から中央値11年間(四分位範囲:711)のフォローアップを受けた。

・母親の年齢は82.9%(11,585/13,972例)が2134歳、人種は97.4%(12,001/12,324例)が白人であった。児の性別は51.7%(7,220/13,978例)が男児であった。

AD児の母親と非AD児の母親間で、睡眠時間(補正後オッズ比[AOR]1.0995%信頼区間[CI]0.901.32)、早朝早期覚醒(同:1.1695CI0.931.46)は、類似していた。

・対照的に、AD児の母親は、児に喘息および/またはアレルギー性鼻炎が併存しているか否かにかかわらず、入眠困難(同:1.3695CI1.011.83)、睡眠不足(同:1.4395CI1.241.66)、日中の疲労(同:1.4195CI1.121.78)の報告が多い傾向がみられた。

・すべての評価について、児のAD重症度が高いほど母親の睡眠アウトカムは不良であった。関連の大きさおよび有意性は、児の睡眠障害について補正後も大部分は変わらなかった

病気の発現によって精神的かつ肉体的ストレスを被るのはやはりその患者本人ですが、その病気が長期化すればするほど患者の身の回りの人(家族や子供など)への悪影響は計り知れないものです。

看病や病院への移動などという時間的拘束や、治療代金という金銭的負担は損看病する方々の双肩に重くのしかかってしまいます。

その負担はやがてその看病する本人をも何らかの病気にしてしまうという悪循環を起こしかねません。

そのような状態を回避する一番の近道は何といってもそれらの病気が治癒してくれることです。

上記の疾患はアトピー性皮膚炎という難病の看護にあたる親族の負担率を表しているものですが、この疾患に対しての医療機関の治療は残念ながら対処療法というところにとどまっているのが現実のようです。

医療機関のこの疾患に対する処方箋の方向性が対処療法でいきづまっているという事を考えると、アトピー性皮膚炎に対してはどうしても症状が再発してしまうという事については現場の医師たちにとってはよくよく理解されている事実だと思います。

投薬療法によって改善しないアトピー性皮膚炎症状に対しては、医療機関以外に良い結果を出している「食事などにおける体質改善」や「環境因子の改善」などという別視点の改善方法を多少なりとも考慮する必要性があるかもしれません。(民間療法には危険性があるものなどもあるので、よくわからない方法に対しては医師への相談は大切です。)

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