うつ病の治療に薬を使わない方法を模索中。磁器治療

磁気で治す、うつ病治療「TMS」西谷忠和  [2014]

うつ病を磁気で治す『TMS(経頭蓋磁気刺激法)治療』。薬に頼らず、記憶障害や性格の変化など脳の副作用も起こらない、極めて安全なうつ病治療ができると注目を集めている。 

さらに『光トポグラフィー検査』と併用すれば、正確に疾患を確定しやすくなり、これまで多かった誤診の払拭にもつながる。抗うつ剤を飲んでいるのに改善しない人や未成年者にとっては薬物治療に代わる新たな治療法として期待できる。

詳しい話を伺ったのは、日本でTMS治療を専門的に行っている新宿メンタルクリニックの院長・川口 佑氏。2013年6月に開業した同クリニックは、日本で唯一の磁気治療環境が整ったクリニックである。現在カウンセリングサポートも採り入れ、TMS治療の効果を高めている。

*新宿メンタルクリニック開院以来700人以上がTMS治療を受け、寛解率57%・軽症化率84%という臨床結果が報告されている。

(TMS治療は、記憶障害や人格変化など脳へのダメージが一切ない)

現代病といわれるうつ病。最近では新しいタイプのうつ病が急増し、年々患者数は増え、現代社会において深刻な問題となっている。

患者の中には、何年も抗うつ剤を飲んでいるのになかなか回復しない。あるいは、頭痛や吐き気が治まらないなど副作用で苦しんでいる人も少なくないという。



そんな人たちの注目を集めているのが磁気刺激によって脳の活動を高めるTMS治療である。画期的な治療法として日本では自由診療だが、アメリカでは2008年にFDA(アメリカ食品医薬品局)に認可され、大病院を中心に導入されている。


川口院長/筑波大学医学専門学群卒業後、静岡県立総合病院機構 静岡県立こころの医療センターや静岡県立総合病院内科、2011年には品川スキンクリニック心療内科を経て、2013年9月より現職

どのようなしくみで治療を行っているのか。この先進的な治療に2013年6月から取り組んでいる新宿メンタルクリニックの川口院長によると

「ノルアドレナリン、セロトニン、ドーパミンの神経伝達物質のいずれかが不足すると、うつ病になるという『モノアミン仮説』を前提とした薬物治療とは異なり、TMSは脳の機能低下によってうつ病が起こる脳の病気という考えに基づいた治療法です。

以下はモノアミン学説図)

               

脳の左側の背外側前頭全野(DLPFC)と呼ばれる、物事を考えたり、判断したり、つまり意欲と深い関わりのある場所。ここに磁気で刺激を与えて、うつ症状を改善させます」。

その刺激は神経細胞を通じて、さらに深部にある感情をつかさどる「扁桃体」に2次的な刺激を与えると考えられている。

「新宿メンタルクリニックでは、連続4秒間(20発)磁気を照射して26秒間休憩。これを37分間繰り返し行います。1回37分間を全30回。治療期間でいえば、約1カ月~半年です。磁気の刺激は、最初の数回だけボールペンで軽くつかれたように感じるかもしれませんが、徐々に慣れてきます。また脳の表面近くに刺激を与えるだけなので、人格変化など脳へのダメージも一切ありません」。

(薬物治療との違いは? メリット・デリメットをしっかり把握)

薬物投与が主流の日本のうつ病治療。一番気になるのはその薬物治療との違いだろう。磁気治療のTMSのデメリットとメリットについて、改めて川口院長に伺ってみた。

まず、TMS治療のデメリットについては2つ挙げられるとのことだった。 「ひとつは治療費です。薬物治療に対しては保険が効きますが、TMS治療は保険が適用されないため、1回につき約6万円の治療費がかかってしまいます。 

2つめは通院の必要性です。薬であれば自宅治療も可能ですがTMSを受けるにはクリニックへの通院が必須となります。

米国では週5日間連続で治療を行っていますが、当クリニックでは治療に要した期間は効果に影響ないというデータがでているので 、週に1~2回の通院でも基本的には治療できると考えています。ただし治療回数は重要ですので、継続的に通院してもらわなければなりません。そこがデメリットになるでしょう」。

新宿の超高層ビル内にあるクリニックでのTMS治療は、すべて個室で行われる。治療中は美しい眺めを楽しんだり、DVDを鑑賞したりと、リラックスした時間を過ごすことができる

一方メリットはどうか。やはり薬による副作用がないというのが大きいポイントのようだ。

「TMS治療は、限定的な効き目があるのが特徴です。薬を摂取すると脳だけでなく、身体のあらゆる場所に回ってしまい、全身に副作用がでてきてしまう可能性があります。つまり、腹痛や手足のしびれ、めまいなどはTMSでは現れません」。

なお磁気の副作用も今のところ確認されていないが、てんかんを起こしやすい患者だと、発作を誘発する可能性があるといわれている。

また治療費については、もし米国でTMS治療を受けるとどのくらいかかるのか。現状、米国での治療は渡航費や宿泊費を含めて約300万円はかかるといわれている。

日本で受診する場合、例えば新宿メンタルクリニックなら約180万円(6万円/1回x全30回)の治療ですむ。こうして比較すると、決して高いわけではないのがわかっていただけるはずだ。治療を受ける際には、メリット・デメリットを含め総合的に考慮してぜひ検討してほしい。

Unapalabra

脳機能というパンドラの箱へのダイレクトなアプローチを考えざろうえないほど、精神医学会の薬物投与療法の悪影響が蔓延しているという臨床現場の実態を浮き彫りにしていると言ったら言い過ぎだろうか?

さじ加減の重要さを肝に命じて今後の研究成果に望まれて欲しいと思います。

画をご覧の際にはパケットが発生しますので、モバイルでの閲覧時にはWi-Fi環境下での視聴をおすすめいたします。

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