使い捨て用袋の配布でオピオイド残薬の適切な廃棄が増加、米研究

術後に処方されたオピオイド系鎮痛薬が残った場合には、他人に誤用されるのを避け、環境にも配慮して処分する必要がある。米ミシガン大学傘下の医療施設であるミシガン・メディシンのChad Brummett氏らが実施した研究で、オピオイド系薬を処方された患者に、特別仕様の使い捨て用の袋を配布したところ、残薬を安全に廃棄できた患者の割合が2倍以上に増えたことが分かった。詳細は「JAMA Surgery327日オンライン版に発表された。

 今回の研究では、手術後の退院時にオピオイド系薬を処方された患者208人を対象に、残薬の処分方法について説明を受けずに退院する「通常ケア群」(63人)と残薬の処分方法に関する教育パンフレットを受け取って退院する「教育パンフレット群」(75人)、「Deterra bag」と呼ばれる残薬処分用の使い捨て用の袋を受け取って退院する「Deterra bag群」(70人)にランダムに割り付けて比較検討した。

 この使い捨て用の袋には水を加えると医薬品に結合してその作用を無効にする活性炭が入っている。ごみ処理場に廃棄されると袋は細かく分解され、医薬品が環境中に広がるのを防ぐ仕組みになっている。個人で購入する場合の袋の価格は1枚当たり7ドル(約780円)だが、今回の研究ではBrummett氏らが卸値でまとめて購入したものを使用し、対象者を退院後6週間にわたって追跡した。

 その結果、通常ケア群では、約28%が残ったオピオイド系薬を処分していたが、その方法は

1)ごみ箱に捨てる

2)トイレに流す

3)法執行機関などの認定された場所に持ち込む

一方、教育パンフレット群では、33%が残ったオピオイド系薬を処分したと回答し、このうちごみ箱に捨てたという人では、誰かが乱用することのないよう不快な味のする物質と混ぜて処分していたとする回答率が高かった。

 さらに、Deterra bag群では57%が「残薬を処分する際は、ほとんどの場合、Deterra bagを使用した」と回答していた。変質が見られない残薬をごみ箱に捨てた、あるいはトイレに流した人は10人中1人にとどまっていた。

 Brummett氏は「患者のニーズに応える一方で、残薬の安全な処分を妨げる問題もクリアできる処分方法が必要だ」と指摘する。また、「一部の患者は残った薬剤を警察などに持参することに不安を感じている可能性があり、また、こうした方法は不便だ」と話している。

 なお、Deterra bag群でも40%以上の患者が、手術から46週が経過した後もオピオイド系薬の残薬を所持していた。この点を踏まえ、Brummett氏らは「引き続き適切な残薬の処分方法について注視していく必要がある」と指摘している。

オピオイドはケシから採取されるアルカロイドとかそれから合成された化合物を示しています。医療機関では多くの疾患がもたらす痛みなどにおいて鎮痛効果を期待した処方が行われているようです。

この記事においては多くのオピオイドの廃棄による弊害を取り上げられているようですが、多くの患者がこのような行為に及ぶ原因を考えてみますと、患者サイドでもこのオピオイドに対する不信感がそのような行為につながる原因なのかもしれません。

確かにオピオイドはアヘンやモルヒネなどと同様にケシから抽出されるアルカロイドを合成して作られる化合物であるためそれに対しての嫌悪感的イメージによってそうしてしまうのかもしれません。

事実、医師の処方ではないオピオイド薬の過剰摂取によってオピオイド依存症やその影響による離脱症状などによる死亡例などもあるのは確かです。

2014年にはアメリカ神経学会でも腰痛や頭痛、筋繊維筋痛症などへのオピオイドの使用は危険性が大きいという声明も発表されていますし、2017年には「オピオイド危機」という公衆衛生上の非常事態宣言もあるようです。

このようなバックボーンがそのような事態につながっているのかもしれません。

動画をご覧の際にはパケットが発生しますので、モバイルでの閲覧時にはWi-Fi環境下での視聴をおすすめいたします

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です