加工肉や赤身肉は、やはり健康に良くない

加工肉や未加工赤身肉の摂取量が多い人は心血管疾患や死亡のリスクが高いとする、米ノースウェスタン大学のNorrina Allen氏らの研究結果が、「JAMA Internal Medicine23日オンライン版に掲載された。昨秋、「Annals of Internal Medicine」誌に「赤身肉や加工肉によって、がんや2型糖尿病、心疾患が引き起こされるとは断定できない」とする報告が掲載されて話題になったが、今回の報告はそれと相反する結論だ。

 Allen氏らの研究は、米国で行われた6件の前向きコホート研究をプール解析したもの。19852002年にベースライン登録された対象者29,682人(平均年齢53.7±15.7歳、うち男性が44.4%)を2016831日まで19.0年(中央値)追跡し、加工肉、未加工赤身肉、鶏肉、魚の摂取量と、心血管イベント(冠動脈性心疾患、脳卒中、心不全、心血管死の複合エンドポイント)および全死亡との関連を検討した。

 まず心血管イベントとの関連について、各食品を1週間当たり2サービング(標準的な摂取量2回分)摂取した場合の相対リスクを見ると、ソーセージやベーコンなどの加工肉では7%、牛肉や豚肉などの未加工赤身肉では3%、鶏肉では4%の有意なリスク増加が認められた。魚の摂取量とは有意な関連は見られなかった。なお、Allen氏によると「鶏肉摂取量との関連については一貫性がないため、他の研究による追試が必要」という。

 次に全死亡との関連については、加工肉または未加工赤身肉を1週間当たり2サービング摂取した場合、それぞれ3%の有意なリスク増加が認められた。鶏肉や魚の摂取量とは有意な関連は見られなかった。

 今回の研究結果についてAllen氏は、加工肉や未加工赤身肉の摂取によって飽和脂肪や塩分の摂取量が多くなることや、肉をたくさん食べるほど野菜や果物の摂取量が不十分になることが影響しているのではないかと考察。赤身肉や加工肉の摂取を控えめにし、果物や野菜、全粒穀物を多く取ることを勧めている。

 昨秋「Annals of Internal Medicine」誌に掲載された、肉食の害悪は決定的なものでないとする論文に関しては、米国心臓協会(AHA)や米国がん協会(ACS)などの主要な医療関連団体が、多くの先行研究が赤身肉や加工肉による健康への悪影響を示唆していることから、「肉類を多く取っていた以前の食生活に戻るべきではない」との見解を表明している。また世界保健機関(WHO)は2015年の段階で、加工肉はがんの原因物質であり、赤身肉もそうである可能性が高いと発表している。

 今回の論文の査読者である米マウントサイナイ心血管健康センターのJeffrey Mechanick氏は、「生活習慣が健康的なものかどうかはたった1つの食べ物で決まるわけではない」として、Allen氏同様「野菜と果物をもっと摂取することに焦点を当てるべきだ」と述べ、1日当たり510サービングという摂取量を推奨している。また、「健康には食生活だけではなく、十分に運動することやストレスを減らす取り組みも重要だ」と述べている。

[202023/HealthDayNews]



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