卵の摂取量増加で、心血管疾患発症や死亡が増加?

JAMA2019319日号掲載の報告。

米国成人において、食事性コレステロールまたは卵の摂取量増加は、用量反応的に心血管疾患(CVD)発症および全死因死亡リスクの上昇と有意に関連していることが確認された。

米国・ノースウェスタン大学のVictor W. Zhong氏らが、Lifetime Risk Pooling Project6つのコホートデータを用いた解析結果を報告した。

コレステロールは、ヒトの食事における一般的な栄養素で、卵は食事性コレステロールの重要な源であるが、食事性コレステロール/卵の摂取量がCVDおよび死亡と関連しているかどうかについては、なお議論が続いている。

著者は今回の結果について、「食事ガイドラインの作成・改訂の際に考慮されるべきである」とまとめている。

6コホート29,615例、食事性コレステロール/卵の摂取量とCVD発症/死亡リスクの関連を評価

 研究グループは、1985325日~2016831日の期間に収集された、米国の6つの前向きコホート研究における参加者個々のデータを統合した。

自己報告の食事摂取に関するデータは、標準的プロトコルを用いて調整し、食事性コレステロール(mg/日)または卵の摂取量(個/日)を算出した。

 主要評価項目は、人口統計学的、社会経済的および行動的要因を調整した、CVD発症(致死的/非致死的冠動脈心疾患・脳卒中・心不全・他のCVD死亡の複合)と全死因死亡に関する全追跡調査期間にわたるハザード比(HR)および絶対リスク差(ARD)で、コホートで層別化した原因別ハザードモデルおよび標準比例ハザードモデルを用いて解析した。

摂取量の300mg増加で、CVD発症と全死因死亡リスクが上昇

 本解析には合計29,615例が組み込まれ、平均[±SD]年齢はベースライン時51.6±13.5歳、13,299例(44.9%)が男性で、9,204例(31.1%)が黒人であった。

 追跡期間中央値17.5年(四分位範囲:13.021.7、最大31.1)において、CVDイベント発症が5,400例、全死因死亡が6,132例認められた。

 1日当たりの食事性コレステロール摂取量が300mg増加した場合、CVD発症(補正後HR1.1795%信頼区間[CI]1.091.26]、補正後ARD3.24%[95CI1.395.08])および全死因死亡(補正後HR1.1895CI1.101.26]、補正後ARD4.43%[95CI2.516.36])のリスク上昇と有意な関連が認められた。

 1日当たりの卵の摂取量が半分(2分の1個、卵1個を34/週または34/週)増加した場合でも、同様に有意な関連が認められた(CVD発症の補正後HR1.0695CI1.031.10]、補正後ARD1.11%[95CI0.321.89]、全死因死亡の補正後HR1.0895CI1.041.11]、補正後ARD1.93%[95CI1.102.76])。

ただし、食事性コレステロール摂取量を補正後は、卵の摂取量とCVD発症(補正後HR0.9995CI0.931.05]、補正後ARD:-0.47%[95CI:-1.830.88])および全死因死亡(補正後HR1.0395CI0.971.09]、補正後ARD0.71%[95CI:-0.852.28])との間に、有意な関連は確認されなかった。

 著者は研究の限界として、食事摂取に関するデータが自己報告であること、全コホートが異なる食事評価法を使用していたこと、観察研究のため因果関係については立証できないことなどを挙げている。

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