性転換時のテストステロン投与が生殖能力に与える影響は?

女性から男性に性転換するため、男性ホルモンのテストステロン投与を1年間受けた後でも、トランスジェンダーの男性は生殖能力を保てる可能性があることが、テルアビブSourasky医療センター(イスラエル)のYona Greenman氏らが行った研究で明らかになった。この研究結果は、米国内分泌学会(ENDO 201932326日、米ニューオーリンズ)で発表された。

 女性から男性へと性転換する際には、テストステロン投与によるホルモン治療や性別適合手術を受けるのが一般的だ。しかし、中には、性転換後に自分の子どもを持ちたいと望む人もいる。

一方、長期にわたるテストステロン投与が生殖能力に及ぼす影響については明らかになっていない。そのため、Greenman氏によれば、トランスジェンダーの男性に生殖補助医療を行う際には、少なくとも3カ月前にはテストステロンの投与を中止することが推奨されているという。

 この研究は、過去12カ月以上にわたりテストステロン投与を受けていた1740歳のトランスジェンダーの男性52人(平均年齢23歳)を対象としたもの。血中のホルモン濃度を測定したほか、卵巣機能を評価するため骨盤の超音波検査を実施し、全てのデータが得られた32人を対象に分析した。

 分析の結果、予想された通り、テストステロン投与後には、対象者の血中のテストステロン濃度は増加し、エストロゲン濃度は低下していた。一方、卵巣に残っている卵子数の目安とされる抗ミュラー管ホルモン(AMH)値は正常範囲で推移していた。その平均値は、テストステロン投与前の5.65ng/mLから投与後には4.89ng/mLとわずかに低下するにとどまっていた。

 Greenman氏によれば、この結果は、トランスジェンダーの男性の卵巣機能は、テストステロン投与後にも良好に保たれている可能性を示唆しているという。さらに、対象者の子宮内膜の厚さにも、テストステロン投与前後で変化は見られなかった。なお、子宮内膜の厚さは、胚の着床や妊娠の成功に重要な要素とされる。

 Greenman氏は、この結果は子どもを持ちたいと望むトランスジェンダーの男性とそのパートナーにとって重要なもので、「体外受精に用いる受精卵や胚などを含めた生殖能力に不可欠な要素に対し、テストステロン投与がどのような影響を及ぼすのかを明らかにするため、今後も研究を続ける必要がある」と述べている。

 さらに、同氏は「これらの結果は、トランスジェンダーの人たちが、子どもを産み育てるという基本的な権利を得るための大きな一歩となる」と付け加えている。なお、学会発表された研究結果は、査読を受けて医学誌に掲載されるまでは予備的なものとみなされる。

もともと人のからだにある多くのホルモンは微量にしか存在しないのにも関わらす、精神的、肉体的に大きな影響を与えます。

人の関与なしでもともとその微妙な分泌バランスを行っている性ホルモンではありますが

このようなトランスジェンダーの方々へのは、そのホルモン自体を体外から投与するという方法を行っている事によってその方々の体内ではまさに想像を絶するような身体生化学変化が起こっているという事を思いますと

このようなホルモン投与というものはまさに医療機関の厳しい管理と処方は今後も必然なのでしょう。

ホルモン投与を行っている方々の根気は敬服します。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です