目の健康への過信が視覚障害の一因

目の健康について「よく知っている」と思っている人が8割に及ぶものの、実際に正しく理解している人は少ないことがわかった。米国眼科学会(AAO)の調査によるもので113日に公表された。

 この調査は、AAOの委託を受けた調査会社が20198月にオンラインで実施した。対象は18歳以上の成人3,512人で、性別、年齢、地域、収入、教育レベル、世帯規模、配偶者の有無、就労状況などは米国の平均と一致するよう調整した。

 回答者の5人に4人(81%)が「自分は目の健康に関する知識がある」と答えた。しかし、米国における失明原因の3大疾患が、緑内障、加齢黄斑変性、糖尿病性眼疾患であることを正しく回答できたのは5人に1人(19%)にとどまった。また、半数以上(57%)は、視力低下がけがや死亡のリスクを高めることを知っていたものの、視力低下が始まっていても脳が視覚情報を補うために症状に気付くことが困難であると知っていたのは、半数以下の47%にとどまった。

 さらに、失明に至る前に自覚症状が現れるとは限らないことや、視力低下が社会的孤立やうつ病などに関連していることを知っていたのは、それぞれ37%、24%であり、失明リスクに関する一般市民の認識が高いとは言えない実態が明らかになった。

 この調査結果を受けAAO会長のAnne Coleman 氏は、「重篤な視覚障害が避けられないほど手遅れになってから、初めて眼科医の診察を受ける患者があまりに多い」と問題点を指摘し、「全ての米国人が目の健康に対してしっかりとした考え方をもってほしい。それは、眼の疾患について自分自身で学び、眼科医の診察を受けることから始まる」と述べている。

 AAOによると、「他の調査の結果では、がんや脳卒中、心疾患などの重篤な疾患に対する不安よりも、人々は視覚障害の発生を恐れる傾向があることが示されている。しかし、そのような恐れを抱いているのにも関わらず、多くの米国人が視覚障害についてほとんど知らないことが今回の調査で明らかになった」としている。

 なお、AAOは健康な成人に対して、40歳になるまでに眼科医による基礎検査を受けるべきであり、65歳以上では年に12回、またはそれ以上の頻度での眼科検診を推奨している。

[2020126/HealthDayNews]

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