血清ビタミンD値は2型糖尿病リスクと逆相関する―日本人でのコホート内症例対照研究:日立健康研究

日本人において血清ビタミンD値が2型糖尿病のリスクに関連することが、国立国際医療研究センター疫学・予防研究部のアクターシャミマ氏らと日立健康管理センタの中川徹氏らの共同研究で明らかになった。研究の詳細は「Clinical Nutrition521日オンライン版に掲載された。

 糖尿病に対するビタミンDの予防的作用を示唆する報告が増えているが、アジア人を対象とした疫学研究は少ない。アクター氏らは、健康診断受診者を5年間追跡したコホート内症例対照研究により、日本人の血清25-ヒドロキシビタミンD325 [OH] D3)と2型糖尿病罹患との関連を検討した。

 研究対象は日立健康管理センタにおいて2008年度に健康診断を受け、血液保管に同意した従業員4,754人(ベースライン時の年齢3469歳)。糖尿病の罹患は、追跡期間中に受けた健康診断の血糖値、HbA1c、および糖尿病治療の自己申告に基づいて把握した。

 各糖尿病症例について、糖尿病に罹患しなかった人から性、年齢、健診受診日(日照時間の差異によるビタミンD値への影響を除外するため)をマッチさせて2名の対照を選んだ。血中ビタミンDを測定できた症例336名と対照668名について、2型糖尿病リスクとの関連を条件付きロジスティック回帰で分析した。

 BMIを除く既知の危険因子で調整したモデルで、血清25OHD3値が高いほど2型糖尿病リスクが低下する傾向が認められた(最高四分位に対する最低四分位のオッズ比0.5895%信頼区間=0.36-0.92,傾向性P0.03)。この関連は、BMIを調整に加えることでやや弱まった(OR0.6595CI0.40-1.08,傾向性P0.08)。 

 こうした血中ビタミンD2型糖尿病リスクとの逆相関は、日照量が比較的少ない季節(11月から4月)に健康診断を受けた人において、より顕著にみられた(OR0.45,傾向性P0.01)。また前糖尿病状態から糖尿病に進展するリスクを調べたところ、25OHD3が最も高い群は最も低い群に比べて約37%低下していた。

 研究を統括した国際医療研究センターの溝上哲也氏は「日常生活で日光を浴びる機会が減っている現代、ビタミンD不足は蔓延している。体内のビタミンDを充足させる生活習慣が大切ではないか」と述べている。

[2019729/HealthDayNews]

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