電子タバコ関連の肺疾患が1,888件まで急増

米疾病対策センター(CDC)は1031日、電子タバコの使用に関連した重篤で死に至る可能性もある肺疾患の報告が1,888件に達したと発表した。1週間前の1,604件から急増し、アラスカ州を除いた全ての州から症例が報告されているという。

 報告によれば、電子タバコ関連の肺疾患による死亡者数もこの1週間で3例増加し、24州およびコロンビア特別区から累計37例の報告があった。死亡者の年齢は1775歳で、平均年齢は49歳であった。

 今回はこれらの肺疾患を引き起こす要因に関する新たなデータは発表されなかったが、CDCは先週、報告された症例の86%が大麻の主な有効成分であるテトラヒドロカンナビノール(THC)を含有する製品を使用していたことを明らかにしている。特に若い男性の症例が多く、全体の70%が男性で、79%が35歳以下だった。

 CDCの調査からは、THCが電子タバコ関連の肺疾患の最も疑わしい要因と目されているが、最近の研究では別の要因が関与している可能性も示唆されている。例えば、米メイヨー・クリニックのBrandon Larsen氏らは10月初めに、17人の重症例(うち2人は死亡)を対象とした研究結果を「New England Journal of Medicine」で報告。この研究では、ほとんどの症例に電子タバコのリキッドに含まれる汚染化学物質や有毒な副産物などの有害物質が関与していた可能性が高いことが示されたという。

 なお、CDC副所長のAnne Schuchat氏は「THCを含まないニコチン含有製品も、肺疾患の原因にはならないとは言い切れない。したがって、CDCは引き続き、全ての電子タバコ製品の使用を控えることを推奨する」と強調している。

 現時点で明らかなのは、こうした肺疾患は突然、重篤な状態に陥る可能性があるということだ。主な症状は咳や息切れ、胸痛など。患者の中には呼吸困難のため酸素吸入や人工呼吸器が必要になった人もいた。

 CDCによる今回の新しいデータが公表される2週間前には、米国で最も売れている電子タバコ製品「Juul」のうち、フルーツなど一部のフレーバー付き製品の販売が中止されることが発表された。AP通信によれば、このような企業側の決断の背景には、フレーバー付きのニコチン製品が、ティーンエージャーのニコチン中毒や電子タバコ蔓延のきっかけとなっているとの批判が広がったことが挙げられる。また、トランプ政権も、ほぼ全てのフレーバー付き電子タバコ製品の販売を禁止する方針を発表している。

 ただ、「Juul」で販売中止となるのはマンゴーやクリーム、フルーツ、キュウリのフレーバーが付いた製品のみで、人気のミントやメントールについては引き続き販売されることが決まっている。このような対応について、反タバコ団体「キャンペーン・フォー・タバコフリー・キッズ」のMatthew Myers氏は「若者の電子タバコの使用に対し、企業は真剣に向き合っていない」と批判。政府に対し、タバコを除く全てのフレーバー付き電子タバコ製品の販売禁止を強く求めている。

[20191031/HealthDayNews]

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