ベンゾジアゼピン治療と自殺リスク

不安症および睡眠障害のマネジメントのためのガイドラインでは、抗うつ薬治療と心理療法を第1および/または第2選択治療とし、ベンゾジアゼピン(BZD)は、第3選択治療としている。米国・コロラド大学のJennifer M. Boggs氏らは、自殺による死亡とBZDガイドラインコンコーダンスとの関連について評価を行った。General Hospital Psychiatry誌オンライン版20191117日号の報告。

 Mental Health Research Networkより、米国8州のヘルスシステムから不安症および/または睡眠障害を有する患者を対象とした、レトロスペクティブ症例対照研究として実施した。自殺による死亡症例は、年およびヘルスシステムにおいて対照とマッチさせた。適切なBZDの使用は、単独療法でない、長期使用でない、65歳未満であると定義した。ガイドラインコンコーダンスと自殺による死亡との関連は、診断および治療の共変量で調整し、評価した。

 主な結果は以下のとおり。

・対象は、不安症患者6,960例(BZDR使用患者:2,363例)、睡眠障害患者6,215例(BZDR使用患者:1,237例)。
BZDガイドラインコンコーダンスは、不安障害患者の自殺率低下と関連が認められた(OR0.61195CI0.3920.953p0.03)。このことには、BZDの使用を短期間にすること、心理療法または抗うつ薬を併用することも影響していた。
BZDガイドラインコンコーダンスと自殺による死亡との関連において、睡眠障害患者では、有意な関連が認められなかった(OR0.41395CI0.1541.11p0.08)。

 著者らは「BZDを短期間使用し、心理療法または抗うつ薬治療を併用した不安症患者では、自殺率が低いことが明らかとなった」としている。