PPI服用、心血管疾患・CKD・上部消化管がんの過剰死亡と関連か/BMJ

プロトンポンプ阻害薬(PPI)の服用は、心血管疾患・CKD・上部消化管がんに起因する過剰死亡と少なからず関連することが明らかにされた。米国・セントルイス退役軍人ヘルスケアシステムのYan Xie氏らによる長期観察コホート研究の結果で、BMJ2019529日号で発表した。著者は「結果はPPI服用への警戒感を高めることを支持するものだった」とまとめている。これまでに、PPI服用は重篤な有害事象と関連しており、全死因死亡リスクを増大することが報告されていた。

米国退役軍人データベースを基に長期観察コホート研究

 研究グループは、米国退役軍人省のデータベースを用いた長期観察コホート研究で、PPI服用と全死因死亡および死因別死亡との関連(PPI服用1,000患者当たりの報告された起因性死亡数)を推算し評価した。

 被験者は、PPI157,625例)またはH2ブロッカーの新規服用者(56,842例)であった。

PPI服用1,000患者当たりの全死因過剰死亡は45.20

 PPI服用1,000患者当たりの過剰死亡は45.20例(95%信頼区間[CI]28.2061.40)であった。死因別にみると、循環器系疾患が17.47例(95CI5.4728.80)、新生物12.94例(1.2424.28)、感染症および寄生虫症4.20例(1.577.02)、泌尿生殖器系疾患6.25例(3.229.24)であった。

 PPI曝露の累積期間と、全死因死亡および循環器系疾患・新生物・泌尿生殖器系疾患による死亡には、段階的関連性が認められた。

 サブ死因別解析では、PPI服用と、心血管疾患(15.485.0225.19)およびCKD4.191.566.58)による過剰死亡との関連が示唆された。

 酸分泌抑制薬に関わる消化器系の記録のない患者(116,377例)を対象とした解析では、PPI服用は心血管疾患(22.9111.8933.57)、CKD4.741.538.05)、上部消化管がん(3.120.915.44)による過剰死亡と関連することが示唆された。形式交互作用解析により、これらサブ要因による死亡リスクは、心血管疾患、CKD、上部消化管がんの既往によって変化しないことが示された。

 PPI服用は、腸管機能関連死や消化性潰瘍性疾患死(ネガティブ対照アウトカム)の過剰な負荷とは関連していなかった。

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